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月刊江藤事務所

2014年5月30日 金曜日

江藤事務所だより 平成26年6月号

月刊 江藤事務所だより 6月号発行

〒262-0033 千葉市花見川区幕張本郷2-2-1-203
TEL 043-272-3081  FAX 043-274-3362  http://www.eto-office.jp/
発行日:2014年6月01日


最新情報
パートタイム労働法が変わります。

パートタイム労働法が改正されました。この改正が実際に施行されるのは、公布の日(平成26年4月23日)から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日とされていますが、パートタイム労働者(※)を雇い入れている事業主様においては、改正内容を理解して、準備しておく必要があるでしょう。改正の概要は次のとおりです。

※パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の対象となるパートタイム労働者(短時間労働者)とは、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者(正社員)の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」です。


パートタイム労働法の改正の概要

1 正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者の対象範囲の拡大

正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者については、これまで、
①職務内容が正社員と同一
②人材活用の仕組み(人事異動等の有無や範囲)が正社員と同一
③無期労働契約を締結しているパートタイム労働者

であるとされていましたが、

改正後は、①と②に該当すれば、有期労働契約を締結しているパートタイム労働者も正社員との差別的取扱いが禁止されることになりました。


2 「短時間労働者の待遇の原則」の新設
事業主が、雇用するパートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする、広く全てのパートタイム労働者を対象とした待遇の原則の規定が創設されました。

改正後は、パートタイム労働者の待遇に関するこうした一般的な考え方も念頭に、パートタイム労働者の雇用管理の改善を図っていくことが必要とされます。


3 パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主による説明義務の新設
事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、パートタイム労働者の雇用管理の改善等に関する措置の内容について、説明しなければならないとされました。

【事業主が説明する雇用管理の改善等に関する措置の内容の例】
・賃金制度はどうなっているか
・どのような教育訓練や福利厚生施設の利用の機会があるか
・どのような正社員転換推進措置があるか など


4 パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設
事業主は、パートタイム労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないとされました。


☆施行されるまでに少し期間がありますが、是正の勧告に従わなかった事業主名の公表など法令遵守を促進するための体制も強化されます。詳しい内容、対策などについては、社会保険労務士 江藤事務所まで気軽にお声かけください。




トピックス
新たな労働時間制度の議論(残業代ゼロを認める制度も!)

内閣総理大臣を議長とする産業競争力会議において、新たな労働時間制度の議論が行われています。その会議で配布された資料に盛り込まれていた、残業代ゼロを認める制度が注目を集めています。


◆◆ 産業競争力会議で議論されている新たな労働時間制度の概要 ◆◆ 

「働き過ぎ防止に真剣に取り組むこと」を改革の前提とした上で、「個人の意欲と能力を最大限に活用するための新たな労働時間制度」を導入することが検討されています。

基本的な考え方として・・・
・一定の要件を前提に、時間ではなく、成果ベースの労働管理
・職務内容(ジョブ・ディスクリプション)の明確化が前提要件 
などが掲げられており、それに沿って、次の2つの制度のイメージが提示されています。

Aタイプ 労働時間の上限を要件とするタイプ。総労働時間の上限を設定し、その中で働き方を柔軟にする。
→子育てや親の介護などを余儀なくされる労働者などに向く。

Bタイプ 報酬の下限を要件とするタイプで、例えば年収1,000万円以上など、高めの水準を要件とする。
→高収入者が対象となり、ハイパフォーマーがより能力を発揮することや、プロフェッショナルの育成などに向く。


Aタイプ(労働時間上限要件型)

--- 対象 ---
①国が示す対象者の範囲の目安を踏まえ、労使合意を要する(職務経験が浅い、受注対応等、自己で管理が困難な業務従事者は対象外)。
②本人の希望選択に基づき決定。

--- 労働条件・報酬等 ---
①労働条件の総枠決定は法律に基づき、労使合意で決定(年間労働時間の量的上限等は国が一定の基準を示す)。
②期初に職務内容を明示し、業務計画や勤務計画を策定。不適合の場合、通常の労働管理に戻す等の措置。
③報酬は労働時間と峻別し、職務内容と成果等を反映。(基本は、ペイ・フォー・パフォーマンス)
④労働基準法と同等の規律がある場合、現行の労働時間規制等とは異なる選択肢を提示し、労使協定に基づく柔軟な対応可。


Bタイプ(高収入・ハイパフォーマー型)

--- 対象 ---
①高度な職業能力を有し、自律的かつ創造的に働きたい社員(対象者の年収下限要件(例えば概ね1,000万円以上)を定める)。
②本人の希望選択に基づき決定。

--- 労働条件・報酬等 ---
①期初に職務内容や達成度・報酬等を明確化。
②職務遂行手法や労働時間配分は個人の裁量に委ねる。
③仕事の成果・達成度に応じて報酬に反映。(完全な、ペイ・フォー・パフォーマンス)
④(成果未達等により)年収要件に不適合の場合は通常の労働管理に戻す等の措置。

なお、子育て・親介護のニーズに応えるため、既存の企画型裁量労働制やフレックスタイム制の拡充などの見直しも
図ることとされています。




トピックス

基礎年金受給75歳まで繰下げ検討
 田村厚生労働相は、基礎年金の受給開始年齢を受給者の判断で最長70歳まで繰り下げて手取り額を増やせる現行制度について、75歳程度までの繰り下げを選択できるようにすることを検討する考えを示しました。

少子高齢化の影響で、今後は年金の支給水準が下がり続ける見込みですが、受給を遅らせることで月々にもらえる額の目減りは緩和できます。

政府内には主要国並みに受け取り年齢を一律で67~68歳まで上げる案があります。田村厚労相は67歳、70歳になるまでもらえないのは、国民の反発が非常に大きい」と慎重な見方を示しました。

今年は5年に1度年金制度の持続性を点検する財政再計算の年です。これを機に年金改革論議が本格化しそうです。



配偶者控除見直しスタート 政府税制調査会
 政府税制調査会(首相の諮問機関)は5月9日、専業主婦の妻がいる家庭の税負担を軽くする配偶者控除の廃止・縮小に向けた検討が始まりました。

配偶者控除は、専業主婦世帯が大半だった1961年に導入されました。主婦が年収103万円以下の場合、夫の課税所得は38万円分が減額されます。この「103万円の壁」が女性の働く意欲をそいでいる恐れがあるとして見直しが必要との認識が示されました。

配偶者控除は、安倍晋三首相が成長戦略で掲げる女性の活躍推進の一環として見直しに向けた検討が進んでいます。政府税制調査会は、12日の会合から制度改革に向けた本格的な議論に着手します。



外国人雇用 拡大 国家戦略特区
政府の国家戦略特区諮問会議が12日開かれ、掃除や子育てなど家事を手伝う外国人を受け入れること、日本で起業する外国人の在留資格を創設することと地域を限定して導入することの検討を決めました。



厚労省 「いっしょに検証!公的年金」ホームページを開設
 厚労省は14日、公的年金制度への理解を深めてもらうためのホームページ「いっしょに検証!公的年金」を開設しました。

幅広い世代の人に伝わるようwebマンガを採用、また説明にも多くのイラストを取り入れることで、公的年金制度の意義や仕組み、財政検証の結果などをわかりやすく説明しています。
 詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou



平成25年度大学等卒業者の就職状況調査の結果を公表
 文部科学省と厚生労働省は、26年3月大学等卒業者の就職状況を共同で調査し、平成26年4月1日現在の状況を5月16日に公表しました。

<就職率の概要>
 大学等の就職率は、大学(学部)は94.4%(前年同期比0.5ポイント増)、短期大学は94.2%(同0.5ポイント減)、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では94.7%(同0.4ポイント増)、また専修学校を含めると94.5%(同0.2ポイント増)。
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000044078.html



2013年度の給与総額は3年ぶりにプラス
 厚生労働省が5月16日に発表した2013年度の毎月勤労統計調査(確報、従業員5人以上の事業所)によると、基本給や残業代、ボーナスなどを合わせた一人当たりの現金給与額は、1か月平均31万3995円でした。前年度比0.1%増で3年ぶりにプラスに転じました。景気の回復傾向を受けて、製造業を中心に残業代が伸びたことが寄与したと考えられます。

内訳は、基本給や家族手当等の所定内給与は前年度比0.5%減の24万1064円、残業代等の所定外給与は同3.6%増1万9338円、ボーナス等の特別に支払われる給与も同1.7%増5万3593円でした。

就業形態別では、正社員などフルタイムで働く一般労働者の給与総額が0.7%増の40万4976円、パートタイム労働者が横ばいの9万6825円でした。

なお、物価の影響を考慮した13年度の実質賃金は、円安による輸入物価の上昇などが響き、前年度から1.0%下落しました。



女性の就労支援 学童保育30万人拡充へ
 政府は共働き家庭などの小学生を放課後に預かる「放課後児童クラブ」(学童保育)の定員数を5年目標に約30万人分拡充する方針だということを明らかにしました。

安倍政権が掲げている「女性の活躍」を具体化にするため、6月に決める成長戦略に盛り込むとのことです。昨年4月には、保育所の待機児童解消に向け「待機児童解消加速化プラン」を発表しており、今回の学童保育の定員拡充と併せ、共働き家庭の増加による、受け皿の整備を目指しています。



国民年金 13年度納付率が60%へ回復
 厚労省は20日、2013年4月から2014年2月分までの国民年金保険料のうち、2014年3月末までに納付された月数を集計した「現年度分の納付率」をまとめたものを発表しました。
 60%台に回復したのは2008年以来5年ぶりで、2013年度通年での納付率はさらに上がる見通しです。
 詳しくはこちらをご覧ください
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000046251.html



「ブラック企業被害対策弁護団」 違法な長時間労働を巡り、北海道の和食店チェーンを提訴 
 違法な長時間労働を強いられたとして、札幌市の30代の男性が22日、北海道に和食店チェーンを展開する会社に対して、未払い残業代や慰謝料など計約930万円の支払いを求め、札幌地裁に提訴しました。
訴状によると、男性は2011年7月からこの飲食店で調理師として働いていましたが、使用者が時間外労働させる際に労働基準法が義務付ける労使協定(三六協定)が結ばれていないにもかかわらず、最長で1日13時間以上勤務させられ、月に300時間以上の労働をさせられたとし、また、男性が疲労で体調を崩し退職を求めると、上司から非難され、精神的苦痛を受けたとしています。男性は体調を崩すなどして2013年9月に退職しました。

原告代理人は、労働法を無視した働き方を強いる「ブラック企業被害対策弁護団北海道ブロック」で、2013年11月の結成以来、企業を提訴するのは初めてとのことです。



残業代ゼロ制度、高度な専門職限定で導入容認(厚労省)
 厚生労働省は27日、年収数千万円に上る為替ディーラー、資産運用担当者、経済アナリストなど「高度な専門職」に限って、労働時間規制の対象外とし、成果で報酬が決まるという新しい労働時間制度を導入する方針を固めました。

この新制度導入にあたっては、ただ働きや長時間労働を助長しかねない「残業代ゼロ制度」として、厚労省は慎重な姿勢を示していましたが、対象となる年収や職種を限定することにより、導入を容認したそうです。
 

早ければ、来年の通常国会に労働基準法改正案を提出し、16年4月にも導入するということです

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